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横浜合同法律事務所ニュース4

退所のごあいさつ

弁護士 浜田 薫

 本年3月いっぱいをもって、横浜合同法律事務所を退所することになりました。

 4月以降は、東京の六本木で一人で開業している父に合流し、一緒に事務所をやることになります。折しも3月には第三子の出産も予定しており、数ヶ月間は、事務所の移動と産前産後のばたばたで大変に慌ただしくなりますが、現在お受けしている事件については、所内の他の弁護士の助力も得ながら、依頼者の方にご迷惑がかからないよう引継処理を行いますので、何卒ご理解の程お願い致します。

 1996年に修習生として配属されて以来、弁護士登録後も席を置かせていただいた横浜合同を後にするのは、寂しい限りです。一方で、まだまだ気力体力も十分ではあるものの、年も70才を超えながら一人で事務所を背負っている父のことも気になり、一緒にやるのであれば今しかないと、退所を決意しました。

 振り返れば、必死で無罪をとろうと弁護団で知恵を絞ってきた刑事事件や、組合と共に闘った労働事件、手形の不渡りを阻止しようと走り回った商工ローン事件、いじめ事件、離婚事件、医療過誤・・・大きな事件から小さな事件まで、ひとつひとつが感慨深く思い出されます。

 弁護士になるまでは、社会的な問題意識も持たず、お気楽に生きてきた私でしたが、事務所での事件・活動を通じて、高齢者、女性、労働者、多重債務者など社会的な弱者の人権がないがしろにされる社会の矛盾や、企業・国家の「権力」の危険を、現実に目にし、感じることができました。そして、自分自身は弁護士として、どちらに立つべき人間なのかということもはっきり自覚するに至りました。事件・活動を通じて出会った方々との関わりで育てられたことを実感します。そのような方々、そして、その方々との関わりを与えてくれた場であり、自分の立つべき位置を教えてくれたこの事務所に、心からの感謝を捧げたいと思います。

 これからも、私の仕事の原点は、横浜合同法律事務所で培ったスピリットであることに変わりはありません。また、素朴に、「事件解決に至って、依頼者の方の喜ぶ顔、ホッとした顔が見たい」というのが私の仕事の原動力です。そんな思いを改めながら、新たな第一歩を踏み出す所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 

「児童虐待」問題の落とし穴

弁護士 高橋 宏

 児童相談所や横浜市立保育園のやり方に批判的な言動を繰り返していたら、ある日、突然、児童相談所から子どもに対して虐待をしたと決めつけられ、強制的に親子分離され、2年半になるのに会うことも話すことも出来ない。皆さんはそのような事態をどう思いますか。

 Kさんは、平成16年6月に、横浜北部児童相談所から、横浜市立保育園に通園させていたRくんに対して虐待をしていたとされました。当時、Rくんは自宅でも保育園でも非常に活発に動き回る子どもで、数ミリから数センチの小さな傷は絶えることがない状態でしたが、医療機関の治療を要するような怪我は、保育園の中で負傷した2回の事故のときだけでした。いわゆる虐待痕といえるようなものは、保護の当日の横浜北部児童相談所の確認によっても全く存在しない状態でした。

 Kさんは、家庭裁判所の承認手続きにおいて、虐待など身に覚えのないことである旨主張して争いましたが、保育園が記録していた多数回の数ミリから数センチの小さな傷の存在が、多数回におよぶ虐待であるとされ、平成17年6月に最高裁で確定してしまいました。

 身に覚えのないことについて虐待と認定されてしまったKさんの苦悩は大変なものでしたが、Kさんの苦悩は、その後さらに一層大きいものとなりました。横浜北部児童相談所は、Kさんが虐待をしたことを認めない限りRくんとは面会もさせないとしたのでした。その結果、分離から既に2年半になりますが、現在も会うことさえ出来ないという状態が続いています。

 児童相談所の論法は、親が虐待を認めることが親子統合への第一歩であり、虐待を認めない以上、次のステップには進めないから、面会もさせることが出来ないというものです。そして、やっかいなことに、児童虐待では、多くの虐待親は虐待の事実を認めず嘘をつくものだとの常識があり、騙されてはいけないとの姿勢があるように推測され、そのことが事態を一層深刻化させているように思われます。

 しかしながら、行政に間違いはないのでしょうか。身に覚えのないことで虐待の事実があると認定されてしまうことはないのでしょうか。その場合には、ないものはないと言い続ける限り、永遠に子どもと分離され、会うことさえも許されないということになってしまうのですが、本当にそれでいいのでしょうか。それは文字通りの行政による家庭破壊です。

 児童相談所については、児童虐待に対する不十分な対応が問題となっており、それはそれで問題だと考えますが、一方で、親子分離は大変な権力作用です。保護の名の下に深刻な人権侵害が繰り返されてきたことを肝に銘じなければなりません。

 現在、Kさんは大変な思いをしながら、Rくんとの面会の許可を求めて行政訴訟を提起中です。

 

高金利引き下げ実現!

弁護士 岩橋宣隆

★はじめに
 5ヶ月前の事務所ニュースで、サラ金の「高金利引き下げ署名にご協力ください」とお願いしたところ多くの署名が集まりました。1834筆にもなりました。それを含めた全国の署名数は340万筆を突破し、また、金利引き下げを求める自治体決議は、42都道府県1094市町村にも達しました。市民団体、被害者団体、労働団体、日弁連などの運動により、世論が高まり昨年12月の国会で高金利引き下げが実現しました。

★現在の金利
 サラ金業者や商工ローン業者の金利は、現在、年25〜29.2%です。金利を規制する法律は、出資法と利息制限法があります。まず出資法によれば、貸金業者が年29.2%を超える金利を取ると刑罰が科せられます。懲役5年以上または1000万円以下の罰金です。場合によっては懲役と罰金が併科されます。出資法があるから貸金業者は金利の最高を29.2%としているのです。ただし、闇金は、別です。
 もう一つの金利を規制する利息制限法は、元本10万円未満は、年20%、元本10万円以上100万円未満は、年18%、元本100万円以上は、年15%を最高金利としています。それにもかかわらず、なぜほとんどのサラ金業者は年25%もの利息を普通に取っているのでしょうか。それは、出資法の刑事罰に引っかからないからです。  しかし、15〜20%以上を超える金利は、民事的に無効です。無効な金利は元本に充当することができます。従って長年返済していると、元本が現象したり、また払い過ぎていたりして、その分を取り戻すことができます。  ほとんどの貸金業者は、利息制限法の制限金利を越えるが出資法の上限金利以下の「グレーゾン(灰色)金利」で営業しているのです。

★国会で実現
 国会で通ったのは、このグレーゾーン金利を撤廃することです。即ち、刑事罰になる出資法の上限金利を年20%にするのです。ただし実施は交付からおおむね3年後になりそうです。
 高金利引き下げが実現するとは言え、利息制限法に定める金利になっただけです。この利息制限法の金利自体が高金利ですから、サラ金業者から200万円以上借りていたら、雪だるま式に債務が増えます。従って返済しなければならないとひとりで苦しみ悩まないで早めに相談することをお勧めします。
 法律は、貸金業者の適正化をはかるため、金利引き下げ以外に債務者の自殺による保険金の支払いを禁止したり、債務者が立ち会わない公正証書の作成を禁止したり、貸金業者に違法行為があった場合には、金融庁がただちに業務改善命令や取締役の解任命令が出せるようにしています。

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